- 2008年3月18日 00:47
- 雑談
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合従連衡とは
四字熟語では、「合従連衡」と書きますが、元々は「合従」と「連衡」の2つの言葉が合わさって出来た言葉であり、司馬遷の記した「史記」に登場する言葉です。
舞台は中国の戦国時代後半、100ほどあった国の多くは滅亡し、7国(秦・韓・魏・趙・楚・燕・斉)になっていました。
中でも西に位置する秦は急速に力をつけ、東の6国の脅威となっていました。
そこで、蘇秦という人物が登場します。蘇秦は6国を渡り歩き、秦の脅威に対抗するために同盟を結ぶことを提案します。
この同盟は秦より東の国が縦に合わさった同盟であることから、「合従」と言われています。
その後、秦に張儀という人物が現れます。
張儀は、蘇秦亡き後、6国と個別に同盟関係を結び、合従の切り崩しを図ります。
この同盟は秦が東に向かって同盟を結んでいくことから、「連衡」と言われています。
秦はこの連衡によって、敵対する勢力を滅ぼし、同盟国には臣下の礼を取らせることで、最終的に全土統一に成功するのです。
「合従」と「連衡」は、同じ同盟という手法を使っていますが、「合従」は平等な同盟であったのに対し、「連衡」は屈服に近い同盟という違いがある点に注目してください。
アライアンス
システム開発業界では、多重請負が常識的に行われています。
法律的に問題があるケースも多いので、よく話題になっているのですが、本当に問題なのはそこではないのです。
先の「合従連衡」を例に考えると分かるとおり、多重請負とは「連衡」であり、強者がその力でもって、弱者に臣下の礼を取らせることなのです。
請負の上位に位置する会社は、仕事を回せばどんどん儲かります。
一方で、そのしわ寄せは当然の事ながら、下位の会社に行くことは容易に想像できます。
「連衡」は強者の戦略であるため、弱者が選択すると、秦に滅ぼされた6国のような運命を辿ることが考えられます。
実際、下位の会社は大変です。赤字であっても、やらないよりマシということで、涙を呑んで受注しているケースもあります。
残業が多く、主要メンバーは負担が増えるため、職場を去っていき、得るものは少なく、失うものが多くなります。
そこで、弱者連合である「合従」という戦略を取ることが考えられます。
システム開発の世界でも、「アライアンス」という言葉があり、考え方は「合従」に似ています。
会社だけでなく、実力のある個人までを含んだ同盟を結成し、利益は事前に決めた分担比率に基づいて分配されるという仕組みです。
メリットとしては、
- 各社の得意分野を生かしやすく、知識や技術の補完ができる。
- 多重請負で見られがちな、終わったら解散ではなく、同じメンバーと仕事を続けることが会社の垣根を越えてできるようになる。
- 同盟を組むことで競合関係が無くなるだけでなく、より力のある会社と競争することができるようになる。
- 責任も分担していくため、必然的に品質も向上する。
- 同盟会社と共に作業をすることで、新たな技術を学ぶ機会が増える。
逆にデメリットとして、
- 同じ価値観、同じ方向性が無いと、様々な局面で揉め事が起きる。
- お互いに信頼することが重要になる。裏切り者が出ると空中分解の危険性がある。
- 利益の配分比率に、透明性が必要になる。
- 遠隔地になるケースでは、コミュニケーションを取るのが難しくなる。
- 脱退時、特定メンバーのトラブル時に利益の再配分が必要になる。
といった点が挙げられると思います。
合従連衡の故事を見れば、弱者の戦略であることは明白なのですが、実際には上手くいかないケースの方が多いようです。
蘇秦が成立させた「合従」も、張儀の「連衡」の前に崩壊しています。
「合従」が崩壊した理由は、上記に挙げたデメリットそのもので、自国の利益だけを考え、秦と手を結ぶ国が出てきたことが原因です。
だとすると、アライアンスを成功させるためには、強固な信頼作りと他のメンバーに迷惑を掛けない仕組みが重要だと考えられます。
例えば、
- 作業を下請会社に再発注してはならない。
- アライアンスには、アライアンスリーダーが必要で、受注者がアライアンスリーダーとなる。
アライアンスリーダーは合資会社の形態になる場合もある。 - アライアンスリーダーは、顧客との窓口業務、最終責任者の役目があり、一定の利益分配比率を持つ。
- 利益を分配するのであるから、利益が無ければ(顧客が受け入れ拒否した等)当然利益が配分されない。
- 利益の分配比率は最初に合議によって決定する。
金額ではなく、分配比率であるところがポイント。 - 自己都合で途中脱退したり、連絡が取れなかったときは利益分配比率を0とする。(他のメンバーでその分を再分配する)
- 事故や病気などで途中脱退する場合は、そのときの進捗状態によって利益分配比率を変更する。
それに加え、いかなる事情であっても利益分配比率を一定比率下げるペナルティを課す。 - 誰かの担当業務が技術力の不足によって実現困難になったり、大幅な進捗遅れが想定されるときには、他のメンバーが手伝う代わりにと利益分配比率を貰うことができる。
などというのは、いかがでしょうか。
多重請負が主流の業界構造は、いろいろ言われてもなかなか変わらないでしょう。
誰かが変えてくれるのを待つのではなく、戦略を持って変えていく気持ちが大事なのではないでしょうか。
このエントリは、現時点では私の思いつきでしかないのですが、いずれは様々な会社や個人さんとアライアンスが組めたらいいなと思うのです。
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